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[グラフィックノベル] ベルリン 1928-1933

[グラフィックノベル]
ベルリン 1928-1933
――黄金の20年代からナチス政権の誕生まで

2023年4月発売/B5判 並製 592頁
ISBN978-4-7759-4284-0
定 価 本体4,500円+税
著 者 ジェイソン・リューツ
翻 訳 鵜田良江

目次著者紹介紹介されました

完成に22年をかけたスペクタクル!
20カ国語に翻訳されたグラフィックノベルのベストセラー。

特設ページ『ベルリン 1928-1933』アートメモ
ドイツの大都市を、住民の目を通して精巧に描きだした歴史大作。煙草のけむりが充満するサロン、崩れかけた歩道、にぎやかな駅、華やかなカバレット……ワイマール時代のベルリンはヨーロッパの最先端であり、創造性、政治思想、性的自由が、忍び寄るファシズムの足音にもみ消される前に明るく輝いていた――激動の時代を見事に表現した傑作。

圧巻のストーリー、衝撃の結末!

1928年、マルテ・ミュラーは引き寄せられるように脈動する首都ベルリンへ向かった。芸術アカデミーに通いはじめた彼女は、それからの数年間、時代の豊かさと悲惨さを経験する。カバレットやサロンではアメリカのジャズが流れ、性の解放が進むいっぽうで、経済危機と過激な政治活動がすでに路上を埋めつくしていた。矛盾する世界が並存する混沌の街で、マルテはみずからのアイデンティティをたしかめようとする。しかし、ドイツという国がそうであったように、未来への選択を迫られていき……。

崩壊が進むワイマール共和国を舞台に、マルテとほかの人物たちの人生がからみあっていく。活字への信頼を失ったジャーナリスト、貧困と政治に引き裂かれた労働者家族、反ユダヤ主義の標的にされたユダヤ人の少年……それぞれの運命がベルリンの街角で交差する。

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Copyright text and illustrations (c) 2001, 2008, 2018 by Jason Lutes for BERLIN

世界で50万部突破の大ヒット!

アングレーム国際漫画祭公式セレクション(2020)
ミケラッツィ賞最優秀外国語シリーズ賞(2019)
ルドルフ・ダークス賞最優秀歴史ドラマ(2019)
EGLアワード ブック・オブ・ザ・イヤー(2019)

紹介されました

池澤夏樹様

『すばる』2023年12月号にて、作家の池澤夏樹様に本書をご紹介いただきました。


朝日新聞様

『朝日新聞』2023年12月23日の「書評委員19人の『今年の3点』」にて、小澤英実様に本書を挙げていただきました。


日刊ゲンダイ様

2023年9月30日の日刊ゲンダイ「力作揃い!大人の漫画&グラフィックノベル特集」で紹介されました。

芸術新潮 2023年7月号 芸術新潮 2023年7月号 記事
『芸術新潮』2023年7月号にて、画家の諏訪敦様に本書をご紹介いただきました。
記事はこちら


朝日新聞 2023年7月22日
『朝日新聞』2023年7月22日読書欄にて、 美術評論家の椹木野衣様に本書をご紹介いただきました。
記事はこちら

本書に寄せられた賛辞

「まごうかたなき最高傑作、大都市の交響曲。グラフィックノベルの形をしたシンフォニー」――フォルカー・クッチャー(『濡れた魚』[東京創元社]の著者)

「時代と街の豊かなセンス、それぞれの運命の繊細な描写、精密なイメージ、そしてテーマの詩的な表現によるまさに傑作の物語」――エイモア・トールズ(『モスクワの伯爵』[早川書房]の著者)

「ナショナリズムと反ユダヤ主義がふたたび頭をもたげるなか、 本書は政治がいかに早く毒に変わるかについての教訓をあたえてくれる」――レイチェル・クック、ガーディアン紙

「圧倒的なストリートシーンと、この街に住む多くの人びとの内面を掘り下げることで、本書は私たちが知っている物語を新しい方法で語っている。それは私たちが過去を見つめなおし、現在と比較することを可能にしてくれる」――ニナ・マクラフリン、ボストン・グローブ紙

「狭い心と気まぐれな心があり、街全体を焼き尽くすほどの怒りがある。しかし、そこには愛情、利他主義、勇気、他者を助けようとする意欲、物事を改善しようと続ける努力もある。読者は期せずしてベルリンに親しみを感じている自分に気づくだろう。リューツの慎重で精巧なこの作品は、すべての人の心に響く」――ケイトリン・ロズベルグ 、The A.V.Club

「リューツは、ドイツ史上最も激動の時代にあったベルリン市民の文化、政治、日常生活を、生き生きとした、鮮明かつ痛烈なフィクションとして描きだしている」――カルヴィン・リード、パブリッシャーズ・ウィークリー

「これまでに発表されたグラフィックノベルの最も野心的で、重要で、圧巻の作品。ストーリーとアートワークの両方における真の傑作」――ロブ・サルコウィッツ(フォーブス、2018年のベスト・グラフィックノベル)


著者紹介

Berlin

原題 Berlin

ジェイソン・リューツ(Jason Lutes)
1967年生まれ。エルジェの「タンタンの冒険」シリーズをはじめ、アメリカのスーパーヒーロー・コミックやウエスタン・コミックを読んで育つ。1977年、テーブルトーク・ロールプレイング・ゲーム 「ダンジョンズ&ドラゴンズ」との出会いが、その後の創作活動に大きな影響をあたえた。1991年にロードアイランド・スクール・オブ・デザインでイラストレーションを学び、学位を取得。1994年から本書の執筆と作画をはじめる。ほかに『Jar of Fools』、『Houdini: The Handcuff King』(共著)、『The Fall』(共著)などの作品がある。現在、バーモント州ホワイト・リバー・ジャンクションのセンター・フォー・カトゥーン・スタディーズ(漫画研究センター)で教鞭をとっている。

訳者紹介

鵜田良江(うだ・よしえ)
独日・英日翻訳者。1970年、宮崎県生まれ。九州大学大学院農学研究科修士課程修了。技術者として化粧品や洗剤の開発にたずさわったのち、翻訳者となる。訳書に、『少女が見た1945年のベルリン』(パンローリング)、宇宙英雄ローダン・シリーズ645巻『スリマヴォの冒険』、『スターリンの息子』(いずれも早川書房)などがある。

目次

第1部 石の街
第2部 煙の街
第3部 光の街
カール・フォン・オシエツキーについて
刑法175条の注釈
登場人物
著者インタビュー

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