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浜口準之助
浜口準之助 黄金サイクルと農耕民族型投資戦略 約15年にわたり機関投資家のファンドマネージャーとして株式運用に従事。信託銀行などで主に年金資金の日本株運用を行う。その後約14年にわたり投信運用会社にて投資環境のセミナー講師に携わる傍ら個人投資家として株式運用を行い、「億り人」の仲間入りを果たす。「浜口流コア・サテライト戦略」を提唱し自らも実践している。「醍醐味に満ちたライフワークとして、株式投資に勝るものなし」との基本観から、個人投資家に実践的な株式投資手法の研究を続けている。 社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。主な著書に『黄金サイクルと農耕民族型投資戦略』(パンローリング刊)、ブログ 浜口準之助のテツ・ホテル・グルメ・株式運用 をほぼ毎日更新中、こちらでは旅の話もしている。
浜口流コア・サテライト株式運用戦略の実践

第94回 日経平均とメガバンクの見通し

10月23日

浜口です。さて、まずは今回も定点観測を。前回の当ブログのアップ日(2024年9月24日)以降の「浜口流コア・サテライト戦略」銘柄について、左は株価が10月4日時点、右は10月18日時点のデータです。


コア・サテライト戦略 株式銘柄群


株価としては、総じて上昇していることがわかります。

以下は8316三井住友FGの日足。足元の株価は上昇に転じていることがわかります。この銘柄の業績は以下の通り好調であり、楽観しています。


8316三井住友FG純利益進捗率は35%と好調、余震費用も低ポジティブというが

メガバンクの中でも、現在、最も安心して長期保有できる銘柄、と私は考えます。

テクノロジー株を中心とした下落相場がひと段落したら、まず株価が上昇に転じるのは同銘柄のようなメガバンク三行が中心と考えます。




8316三井住友FG、中間決算時の株主還元強化に期待/投資魅力が大きいというが

このレポートには私も同感で、三井住友FGの投資力魅力は大きいと思いますね。



主観ですが、中長期的には20,000円があってもおかしくないという考えに変化はありません。厳密には、株価が3分割されたため、7,000があってもおかしくないという考えに変化はありません。


8316三井住友FG
三井住友フィナンシャルグループ(8316)


一方でテック株の人気銘柄、6920レーザーテック。株価は趨勢的に下落しています。ここまで株価が下落してもなお、予想PERは26.01倍。三井住友FGと対照的ですが、これが現実です。投資対象を銀行・損保・商社株の累進配当銘柄に絞り込んで、ほんとうによかったと思いますね。この銘柄は半導体関連ですが、そもそも半導体関連銘柄は、相場が終わっていると認識します。アドバンテストは新高値になっていますが、上値は限定的、早めに逃げ出すべきと考えます。

一方で私は、銀行及び銀行株を熟知していますよ。なんといっても、三井住友信託銀行に日本株のファンドマネジャーとして15年在籍していたのですから。


6920レーザーテック
レーザーテック(6920)


デイトレは行いませんでした。ここもと短期的にボラティリティが高い相場では、「火中に栗を拾う」ことはしたくないと考えたからです。

日本株の相場観については、長期的には今回も基本、変化なしです。日本は、景気後退になる可能性は低く、米国のインフレ懸念は日本に脱デフレをもたらし、加えて海外観光客の増加等、経済再活動につながり、今年年前半にかけ、日本株はここで紹介している高配当バリュー株を中心とした、堅調な相場展開を予測しています。「浜口の相場観は、いつも同じだよな」と受け止められている向きも多いことでしょう。しかしながらこのことは、現在の日本株市場が私が想定した通りに推移している証左と受け止めていただきたいと思います。


日経平均とメガバンクの見通し



さて、ここからは今回のテーマについて。
武者リサーチの武者さんの考えるところは、以下の通りです。


・日本は、バブル崩壊後の底入れからしばらく経った局面であるが、資産価格は割安水準にある。まさしく日本における投資リスクは日本株持たざるリスク、と言える。今年に入ってからの株価急騰に水を差した「植田ショック」「岸田ショック」の二つの政策ショックは、日本株式のボラティリティーを異常に高め、日本株式の割安さ(=高リスクプレミアム)を一層高めた。日本株式は選挙前の不透明さから、最高値近辺での迷走を続けている。しかし利上げ・緊縮財政と言う真性デフレ政策を打ち出している立憲民主党政権が成立しない限り(その可能性は無い)、選挙後の日本株買いは必至、日経平均株価は年内4.2〜4.5万円、2025年前半には5万円に到達するだろう。

・日本株、全投資主体が一斉に買い始める

ウォール街に「FOMO」と言う言い回しがある。Fear of Missing outの略で、取りされることに対する不安を意味する。今の日本株式市場はまさにそのような状態に入りつつあると予想する。日本株のばかげているほどの割安さにようやく人々は気づき、日本株を持たざるリスクを真剣に考えざるを得ない。

1)外国人投資家→昨年来世界主要市場で最も値上がりした日本株比率を高めるどころかほぼすべてを売ってしまった。

2)個人投資家→NISA改革が始まり投資ブームが起きている、2024年1〜6月で10.1兆円が買い付けられた。年間では20兆円、前年比4倍増のペースである。今のところこの大半が海外投信だが、日本株への急シフトが起きるだろう。

3)企業→PBR1倍以下の是正を求める金融庁、東証に押されて自社株買いに走っている、年間20兆円、前年比倍増ペースが続いている。

4)年金など機関投資家→インフレ定着、金利上昇の下で日本国債投資比率の引き下げと株式シフトを余儀なくされている、政府による国公共済(KKR)など公的年金運用の積極化の要請等、が浸透していく。

このように全ての投資主体が日本株に向かって押し出されていくだろう。日本で株式主体の資金運用体制が怒涛の勢いで始まることは疑いない。植田ショック、石破ショックで足止めを食らった日本株投資家の再度FOMOは、を思い知らされるだろう。



以上は武者さんの日本株・日経平均に対する考え方のサマリーです。

日本株に対して強気の見通しですが、こと3メガバンク(特に三井住友FG、みずほFG)については、私は武者さんが日経平均に対し想定する上昇率のはるか上を見込んでいます。

日本は10年国債金利の上昇、法人取引の利益率の高さ、成長率が高い海外での融資拡大などに起因し、業務純益は趨勢的に上昇していくと考えます。

以上を踏まえ、累進配当が継続的に継続することを念頭に置けば、武者さんが日経平均に対し想定する上昇率よりも、これら銘柄に対する上昇率ははるかに上回ると考えます。

以上です。なお皆さんの株式運用は、くれぐれも自己責任でお願いします。ここは再強調させていただきます。今回はこの辺で。みなさんの株式運用の参考になれば幸いです。


第93回 バフェットは日本の金融株に投資を始めるのか?

10月07日

浜口です。さて、まずは今回も定点観測を。前回の当ブログのアップ日(2024年9月24日)以降の「浜口流コア・サテライト戦略」銘柄について、左は株価が9月27日時点、右は10月4日時点のデータです。


コア・サテライト戦略 株式銘柄群


株価としては、商社株は上昇する一歩、銀行株は調整局面となっていることがわかります。

以下は8316三井住友FGの日足。足元の株価は大きく戻った後、やや調整局面にあることがわかりますが、この銘柄の業績は以下の通り好調であり、楽観しています。


8316三井住友FG純利益進捗率は35%と好調、余震費用も低ポジティブというが

メガバンクの中でも、現在、最も安心して長期保有できる銘柄、と私は考えます。

テクノロジー株を中心とした下落相場がひと段落したら、まず株価が上昇に転じるのは同銘柄のようなメガバンク三行が中心と考えます。




8316三井住友FG、中間決算時の株主還元強化に期待/投資魅力が大きいというが

このレポートには私も同感で、三井住友FGの投資力魅力は大きいと思いますね。



主観ですが、中長期的には20,000円があってもおかしくないという考えに変化はありません。厳密には、株価が3分割されたため、7,000があってもおかしくないという考えに変化はありません。


8316三井住友FG
三井住友フィナンシャルグループ(8316)


一方でテック株の人気銘柄、6920レーザーテック。株価は趨勢的に下落しています。ここまで株価が下落してもなお、予想PERは28.9倍。三井住友FGと対照的ですが、これが現実です。

投資対象を銀行・損保・商社株の累進配当銘柄に絞り込んで、ほんとうによかったと思いますね。この銘柄は半導体関連ですが、そもそも半導体のことを熟知している投資家はどの程度いるのでしょうか?私は、銀行及び銀行株を熟知していますよ。なんといっても、三井住友信託銀行に日本株のファンドマネジャーとして15年在籍していたのですから。


6920レーザーテック
レーザーテック(6920)


デイトレは行いませんでした。ここもと短期的に方向性の見えてこない相場では、「火中に栗を拾う」ことはしたくないと考えたからです。

日本株の相場観については、長期的には今回も基本、変化なしです。日本は、景気後退になる可能性は低く、米国のインフレ懸念は日本に脱デフレをもたらし、加えて海外観光客の増加等、経済再活動につながり、今年年前半にかけ、日本株はここで紹介している高配当バリュー株を中心とした、堅調な相場展開を予測しています。「浜口の相場観は、いつも同じだよな」と受け止められている向きも多いことでしょう。しかしながらこのことは、現在の日本株市場が私が想定した通りに推移している証左と受け止めていただきたいと思います。

バフェットは日本の金融株に投資を始めるのか?



さて、ここからは今回のテーマ「ついにウォーレン・バフェットは日本の金融株に投資を始めるのか?」について。これについては、10月3日に報道された「『バフェット物色』商社の次は金融株か、円債発行で銘柄探し始まる」が参考になります。

以下、この記事で重要と思われる部分を書いておきます。


米投資・保険会社バークシャー・ハサウェイによる新たな円建て社債の発行計画が明らかになり、ウォーレン・バフェット氏の日本株への追加投資に注目が集まっている。市場ではすでに投資している商社株以外で金融株を新たに買うのではないかとの観測が浮上している。

「投資の神様」と呼ばれるバフェット氏の5大商社株取得は、日本株に対する世界的な関心を高め、日経平均株価の史上最高値更新に寄与した。同氏の投資対象が商社以外のセクターにも広がれば、激しいボラティリティーに直面している日本株市場にとって追い風となる。「商社以外なら市場全体にインパクトが大きいだろう」。大和証券の木野内栄治チーフテクニカルアナリスト兼テーマリサーチ担当はリポートで、そう指摘する。



この記事の中では、業種としては銀行・損保・海運の可能性があると書かれていますが、個人的に海運に投資する可能性はとても低いと思っています。海運株は循環株ですし、累進配当でないからです。

銘柄としては、ウォーレン・バフェット氏の持つ巨額の資金に対する株式の流動性を勘案すれば、銀行であれば三菱UFJ・三井住友FG・みずほFGの3行、損保であれば東京海上日動HD・SONPOジャパン・MS&ADの可能性が高いと考えます。

加えて来月11月といえば、米国の大統領選挙が実施されるタイミングであり、これをきっかけに日米とも、株価が上昇に転じる可能性が高いものと考えられ、いやがうえにも期待は高まりますよね。

以上です。なお皆さんの株式運用は、くれぐれも自己責任でお願いします。ここは再強調させていただきます。今回はこの辺で。みなさんの株式運用の参考になれば幸いです。


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